5時限目の英語Ⅱの授業が始まりました。
理恵は英語はまあまあ好きな科目です。
ですが今日は何だか授業に集中できません。
英語の水城先生が前で何か話しています。
水城先生は理恵のソフトテニスの顧問で、そんなこともあって、
理恵も英語は一生懸命に頑張ってきました。
秋のソフトテニス地区大会まであと16日です。
先生は何とか私に大会で頑張らそうとして一生懸命に
指導してくれるので、私もそれに答えて英語の教科を
頑張ってきたのです。
いつもなら集中して先生の授業を受けているのですが、
今日は何故か集中できません。
理恵の席は一番窓側でそんなこともあって窓の外を
ぼ~っと眺めていました。
昨日の夢のことを思い出していたのです。
理恵がテニスの練習から帰って疲れてそのままベットで
ご飯も食べず眠ってしまった時のことです。
あれって何だったんだろう?
夢には間違いない、、、、
でも何であんな夢を見たんだろう?
変な夢だったな、、、
知らない人が私の部屋に土足で入ってきて私のお腹を
めちゃめちゃに踏んで行った。
水城先生から私の弱点は腹筋が弱いことだって言われてるから
あんな夢を見てしまったのかな~、、、、
でも、お腹を踏まれて腹筋が強くなるの?
どうしたら腹筋が強くなれるの?
やっぱしお腹を踏んだらいいのかもしれない、、、
でも、、、あの夢の中でお腹がペッちゃんこになるまで
踏んずけられていた時、私、何だか変な気持ちだった。
あれって、何だったの?
夢か~、、
でも今日は朝からお腹の奥が何か変というか、
温かいというか、疼くというか、変な感じだな、、、
腹筋か~ 鍛えないと! 腹筋!
そんなこと思いながらぼ~っと窓の外を見ている理恵を
隣から、肩を揺らされてました。
理恵! 理恵! 呼ばれてる!
えっ! ハイ! 立ち上がって!
ハイ! 腹筋です!と大きな声で!
・・・
みんなが一斉にけらけらと笑う声が聞こえました。
でも、立ち上がるとすぐに水城先生の姿が
ぼ~っとなって、お腹が変な感覚になって倒れそうに
なりました。
誰かがそんな私を支えてくれて私はどこかに運ばれていく
のを感じました。
水城先生が私をだっこしてくれてるのが分かりました。
私は先生に言いました。
先生! 私、お腹が、、、お腹が変、、、
先生が何か私に話しかけているのですが、
その声は良く聞き取れません。
ですが、
理恵さん!昨日は少し踏み過ぎたかもしれませんね、、、、
そんな風に聞こえたような気がしました。
気が付くと私は保健室のベットの上に仰向けに寝かされていました。
保健の先生が私のお腹の上に手を当てていました。
とても温かい手で私はとても安心してうとうとしていました。
これからどんな処置をするんだろう、、、、
お腹の中が何だかいつもと違うような、、、
保健の先生が言いました。
じゃあ、少し処置をしますから、
お腹の力を抜いて楽にしていて下さね。
私は軽くうなずきました。
夢と幻想の森
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