人間のお腹の中には内臓があります。
内臓は私たちが生きていくために食べた食料を消化する
大切な臓器です。


内臓には小腸や大腸や腎臓や膵臓や脾臓や女性の場合は
子宮なんかもあり、ぎっしりと詰まっています。

特に小腸はとても長く、まるで独立した生き物のように
活動しながら、内部の繊毛から栄養を吸い取っています。
小腸は勿論人間の消化の臓器です。

私はお腹フェチの内臓フェチですから、そんな小腸の動きを
頭の中によく思い浮かべます。


実際には見たことがないのですが、
何故か自分のお腹の中を想像してしまうのです。
くねくねと曲がったピンク色の長い変なもの。
お腹の上から手で確認できます。
凸凹っぽい感じや、ぬめ~っとした処などがあります。
場所によっては、ぐちゅぐちゅ~って音がします。


柔らかそうで、しっかりと弾力があって、音だって出る物体です。


力を緩めたお腹の中に指を入れていくと、当然のことですが
腸に触れることが出来ます。
指先にその感触が伝わってきます。


これが、私の内臓なんだ、、、腸なんだ、、、、


ところが、私の場合は、この腸は消化器官だけでない他の
違った役割があります。
それは一般的でないかもしれませんので、
理解しにくいかもしれません。
それは、ある特殊な感覚の世界の源なのです。普通ではない


つまり、


その腸を責めちゃう!


言葉では責めるって言うのが分かり易いのですが、
私的には全然違ってて、


その腸を感じちゃう!


そ~言った方が正確です。
言葉ははいいとして、現に私は今まで自分のお腹の中の
内臓に癒されてきました。

お腹の表面だけでなく、その中の内臓に強烈に感じてしまいます。
圧迫されたり、絞められたり、腸が普通以上につぶされると
体の底から何か熱い物が湧き出して来ます。
でも、実際にそれをしないでも、そんなのを想像しただけで
変な気持ちになってしまいます。


ど~いったメカニズムかは分かりませんが、
表現の出来ない快感に襲われます。
水にぬれたタオルを重ねてテーブルの上で硬い棒で
押し付けると、じわ~っと水が滲み出て来ます。
何度もやっていると水がテーブルの上に広がって
四方に這うように流れ出て来ます。
快感の滴です。

そんな感じかな~。

最高の喜びを感じます。


私はとってもHですから、何回行っても切りがありません。
勿論、全てお腹責めでのものです。それ抜きでは考えられません。
普通は自分の部屋でするのが殆どですが、
天候や季節や体調によっては森に出かけます。

そこには、大自然が私を待っています。
まさに夢と幻想の森です。


私の想像する殆どのお腹責めの条件がそこには揃っています。
揃わないときは自分で作ります。
全てが嘘でない世界です。荒っぽい世界です。
そして、
私のお腹がどんなに柔らかくて、中身がどんなに弱くても、
そんなことは無関係の世界です。


絶対に! 絶対に!

容赦なんて少しだってしない!

そんな世界!

私が望むお腹責め、内臓責めの世界がそこには広がっているのです。


柔らかいお腹の肌に直に自然の物が触れます。
お腹の奥深くに自然が食い込んで来ます。
ほんの数センチの隔たりで自然と内臓が触れ合うのです。
互いに求め合いギリギリまで接近するのです。
自然の作る形のままに私の一番柔らかい部分が捻じ曲げられます。


SMの世界とは無縁の世界がそこには存在します。
私はMではありません。


傾向としては殆どの物が硬く鋭い物です。(例外もあります。)
その方が私の内臓を強く刺激してくれるからです。
ですが、森へ行くのはたまにです。1ヵ月に多くて2回位

ですが、大抵は部屋でお腹責めをしています。
今日は学校は休み、私はベッドの上でバットを使って自分の
お腹を圧迫しています。
私は現在高2の遅生まれ16歳です。
それに今日は女の子の日じゃありません。


バットの握り部分をおへそに当てて自分の両手でぎゅ~っと押していくと
力の抜けた腹部に深く沈み込んで行きます。
バットはお腹の底に届いて、腸が圧迫されてきます。
あ~ 来てる、、、、
お腹の中で腸がにゅるっと微かな音を立ててつぶれます。


あ~ 気持がいい、、、、最高だわ、、、


固いバットの握りが腸を押しつぶしお腹の底で行き場を失って
ぬるぬるっと無理やりどこかこかへ逃げていきます。
その時、最高の快感が体中に突き上げてきます。
経験しないと絶対に分かりません。
これって私だけの主観かも、、、経験しても分からないかも、、

バットを沈めた状態のままじ~っとしていると目の中が
赤くなってくるようで、あそこや内臓が汁っぽくなってきます。
これが、タオルから滲みだす水です。。。


あ~ いい、、、とっても。。。。。


その状態のままでバットを下腹部に向けて大きくずらせます。
すると、くねったいっぱいの腸が

にゅる、にゅるっ! と


一式大移動します。きゃーーーーーーーーあ!

それを何度も繰り返します。
身体から肌っぽい匂いが立ち込めて来て、息が熱くなって
足の指の先が痺れてきます。


お腹の中の内臓全体が、あそこもピクピクと痙攣して来て、
熱くてなってきます。


あ~ いい、、、、 もっと、、、

快感だわ、、、、 鼓動が股の両付け根で激しく打っているのが
分かります。息が荒くなっていきます。


いい、、、、、狂いそう、、、、、

自分のお腹の中を想像します。。。

きっと粘液にまみれた腸がめちゃめちゃになってるわ。。

もっと、、、もっと、、、、、あ~、、、いい、、、

ああ、、、、体が、、体が、、、熱い、、、いい

ベッドを揺らしてはダメ、、、、 でも、、、

あ~ 突き上げてくる、、、、、来る、、、

体が燃える、、、体が、、、熱い、、、、、あ~

溶けていく、、、、、


この時私は必ず思うのです。

愛する人に、このバットをもっと深く私のお腹に押し込んでもらいたい!
躊躇なんていらない! 私の腸がつぶれてもいい、、、
嘘の力じゃなく、本気でそうして欲しい、
じゃないと本当の私が分かんない! やって!
そして私と一緒に合体して別の世界へ私を連れてって!


あ~ このバットを思いっきり押して!

そして、私の内臓をつぶして!

いい、、、体が、、、体が、、、、か、、ら、、だ、、が、、

溶ける~、、、、、いい、、、もう、、、ダメ~

ぐちゃ!  ギャ!


・・・ つーーーーーーーーーーーーーーーーぅ (意識なし)









・・・

・・・ つーーーーーーーーーーーーーーーーぅ (意識なし)

あれ!

ここは、何処?

えっ? 何だか私の住んでいる処と全く違った場所だわ。

私は今、誰かと手を繋いで歩いている。。。。

だれ?

美沙!

本当によく来てくれたな、お兄ちゃんは本当に嬉しいよ!


(私は思いました。)

お兄ちゃーーーーーん?

お兄ちゃんの声だ! 間違いない!

私は今、お兄ちゃんと手を繋いでつ歩いてるの。。。?

でも、でも、、、、、なんで?

頭がパニックです。 わたし、、、え~


・・・ 分かんない! 全然わかんない!

確か私は自分の部屋で、〇〇してたんだっけ。。。

でも、お兄ちゃんと一緒ってことは、私はひょっとして
今、東京に来てるの?

東京ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーお!

うっそ! なんで私が東京にいるの?


私の体はど~なっちゃってるの?
あ~ これって、どう見ても小学生じゃん。きっと5年生。
変わっていないんだ。でも中身が高2、それも変わっていない。


でも、この状況って、、、なんで?

全然分かんない! ど~なっちゃったの、、、

・・・ いくら考えても分かりっこないか、、、じゃあ

お兄ちゃんに聞いてみよう。。。。それしかない

お兄ちゃん!

聞いてもいい?


あ~ なんだ美沙!
俺に分かることなら何でもいいぞ!

お兄ちゃん! ここは何処?
私、なんでここに居るの?
私たちは何処へ行くの?


はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあ!


美沙!


なに言ってんだ、お前! お兄ちゃんをからかってんのか?

父さんと母さんは親戚の結婚式でさ、
美沙は学校が休みだって一緒について来たんだろう。
お兄ちゃんは今日は1日、美沙のこと頼まれてんだ!
お前は結婚式に出ないし、それと俺の部活を見たいってさ。。。。
それがお前の望みなんだろう?


絶対見たいって!

そ~じゃあなかったのか?

だから今お兄ちゃんと一緒に
大学の部活に行ってるところじゃん。。。

美沙! しっかりしろよ!

そっか~ これで分かったわ。 納得!

よし! 着いたぞ! ここがお兄ちゃんの大学だ!

うわ~ すっごい お兄ちゃん!



開放感あふれる広いキャンパスに男女の学生が行き来しています。

みんな笑顔だ~ 

キャンパスの奥には感じのいい大きい建物が幾つか見えます。
お兄ちゃん! こんな素敵なところでお勉強してるんだ! 
あぁ~ 父さんと母さんのお陰だよ。感謝してるよ!


さあ、道場へ行こうか。
合気道の専用の道場があるんだ。
お兄ちゃんは殆ど毎日その道場で練習してるんだけど、
お陰で毎日がとても楽しんだ。
仲間も居るし、身体や精神だって鍛えられる。


お兄ちゃんは1年生で初心者だからまだまだ学ぶことはいっぱいあるし、
先生や先輩には気を遣うし、何かと大変なんだけど、
でもみんな良い人ばっかしでやりがいがあるんだ。

靴と靴下を脱いで、
道場の中に入りました。
お兄ちゃんは道着に着替えてくると言って
その場に私を残して行ってしまいました。


40人位?の人が変な道着を着て練習をしています。
2人組んでやってる人、何人かでやってる人、一人の人もいます。


これが合気道。


私は合気道を見るのは生まれて初めてでした。
私はお兄ちゃんから、
ほんの数時間だけ教えてもらっただけです。

でも、それによって私の中の何かが大きく
変わってしまいました。
合気道の技は何も知りません。ですが、お兄ちゃんから
合気道の気を読むことを教えてもらいました。


相手の気を読んで先に動く!


そしてお兄ちゃんには、まだ話していませんが、
私はそれを実践の中でやってきました。
本当に短期間ですが、私の何かが急激に磨かれた気もします。


勿論、それを望んだわけではないのですが、私の小5の体に
高2の私が入ってから、
周囲の色んな出来事でそ~なってしまったのです。

私の合気道は自己流です。技なんて全く知りません。
合気道と呼べるかどうかも分かりません。。。
だから、今回の東京行きのチャンスで、お父さんとお母さんに
ど~しても付いて来たかったのです。


そしてお兄ちゃんが習ってる
本物の合気道をこの目で見たかったのです。
それが、今、私の目の前で繰り広げられています。

部員の半分以上が女子です。女6:男4 位でしょうか。。

え~ 合気道って女子がする武道なんだ!

空手とは全く違っています。

まるでくるくる回った動きをしている感じです。
相手をかわして手首や腕なんかを掴んで、くるりと回って投げ飛ばす。

力が入っていない様に見えます。


型通りの同じ動きの練習を繰り返し行っています。
攻撃は殆どが手の刀で上からの振り下ろしです。
しかもゆっくりです。

私なりに合気道の練習の全体の流れに気を合わせてみました。

確かに、空手とは違うわ!

円と直線の違いかな。。。
空手のパッパッ!とした切れがない。
す~す~ くるり くるりと回っています。

私の体はその動きに合わせて、まるで揺れているようです。。。


待たせたな! 美沙!

お兄ちゃんが皆と同じ道着で出て来ました。

美沙! 俺の仲良しの仲間にお前を紹介するよ!

え! 紹介!
お兄ちゃん、私、すっごい恥ずかしい。。。


あははは、、、はは、、恥ずかしいって? うん!
心配しなくていいよ、
皆にはもう美沙のこと話してあるから、恥ずかしがることないよ。
それと美沙が合気道に興味があるってことも話してあるんだ。


今日の見学は先生にも許可してもらってるしな。。。
あそこに居るのが、お兄ちゃんたちの先生なんだ!
今井先生って言って、合気道部の顧問の先生なんだ。
すっごいんだぞ!

何人も一瞬にして投げ飛ばすんだ!
お兄ちゃんも、早くあんなすっごい技が出来るようになりたいって
いつも思っているんだ。


体が小さくて優しそうな中年の男の人が、女子組みの人の手を
取って指導しているのが見えます。

お兄ちゃんは私の手を引いて道場の中に歩いていきました。
女の人がお兄ちゃんと私を見てにこにこ笑っています。


あ!キレイな人! え~ この女の人お兄ちゃんが好きなんだ~
目を見てそう思いました。焼けちゃうな~
胸に坂田紀子と書いています。

何人もの男の人がお兄ちゃんに「よっ!」と声をかけます。

他の何人かの女の人が、言いました。
わ~ 可愛い、、、 健一の妹さん? こんにちは。にこにこ、、
お兄ちゃん、、結構持ててるんだ、、、、
お兄ちゃん 素敵だから仕方ないか~


私は頭を丁寧に下げて挨拶をしました。恥ずかしいな~、、、、

お兄ちゃんの仲良しのお友達5~6人の処へ行きました。

よお! 健一! 連れて来たのか!

ああ!
紹介するよ、俺の可愛い妹の美沙だ!
今、小学生5年生で早逃げの天才なんだ!


美沙ちゃんか、うっわ! 可愛いじゃん!

私は子供用のセーラ服姿で、
ツインテールの結びにはピンクのリボンを付けていました。
小学生丸出し。


よ~く来たね。合気道に興味があるんだって。。
じゃあ、今日はしっかり見て勉強していってな!
セーラ服が似合ってて、髪型もセーラームーンみたいじゃん!

はい! 私、セーラームーンなんです。
よろしくお願いします。


セーラームーンか~ いいね~ めちゃめちゃ可愛いじゃん、、、ケラケラ!

その時、今井先生の大きな声が響きました。


止めーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーえ!


皆はその声に合わせて、一方の壁際に列を作って座りました。
先生はその前列の中から3人の男子を呼び出して、
2人に1m程の棒、1人にゴム?で出来たナイフを持たせました。

隣に座っている、お兄ちゃんが言いました。
美沙! よ~く見ておくんだぞ!
私たちは最後列に座っています。
あれが、本当の合気道だ。いいか! うん!

し~んと静まり返っています。張り詰めた空気です。

皆が息をのんで見守ります。
私は目を少し細めて、全体の流れを見ていました。


ヤアーーーーーーーーーアッ!


斜め後ろから棒で手加減なしに打ち下ろします。
前からナイフが真っすぐに突いて来ます。
更に斜め前から棒が斜めに振り下ろされます。

今井先生の小さな体がくるくる回って、相手の棒やナイフを持った
手首を掴んで、一瞬にして3人を投げ飛ばしました。


うっわーーーーーーーーーーーーーーあ! すっごい!


自然にそんな声があちこちから湧き上がり、拍手が一斉に起こりました。

お兄ちゃんが、私の隣で、めちゃめちゃ喜んで体を振って
得意げに、大きな拍手をしています。

見たか! 美沙! 今の! すっごいだろう!


これが合気道なんだ!


うん! 見た、見た! すっごい! 
私もいっぱい拍手をしました。
完全に相手の気を読んだ動きです。
と言うのも私もその時、攻撃の3人に気を合わせていました。
今井先生との動き方とはかなり違っていましたが、気を読む点では
殆ど同じだと思いました。

合気道の技を見るのは生まれて初めてです。
合気道は相手の手首を掴んで投げ飛ばすんだって初めて知りました。


これが合気道。  すっごい!


先生が皆に言います。
合気道は相手の気を読むことが一番大切です。
気を読めば先が読めるし、それに合わせて自分も動ける。

例え棒やナイフを持っていても、相手の武器が自分に届くまでには
距離と時間がある。
気さえ読めれば、自分の体は実際には数十センチ動かすだけで
武器をかわせます。
つまり十分に時間があり、相手に技を掛けて倒すことが出来ます。


気を読み相手に合わすことさえ出来れば、
どんな相手でも倒すことが出来ます。
技の練習に励むのは勿論必要ですが、気を読むことの大切さを
忘れないようにしなさい。


技のみに捕らわれないように練習すること。いいですか。
合気道は武道です。
武道は自分や大切な人を守るためのものです。
ですが、
君たちに多くの事を教えてくれるものでもあります。
特に合気道の先を読むことは、君たちの人生そのものです。
私はそ~思っています。


ただ、勿論人によっては目的も様々だと思います。
きれいごとだけでやってる訳でもないと思います。
そこで今回は、


この中で誰でもいいですから、自分の思ったことを言ってみてください。

先生からの質問が出されました。


し~ん


女の人が手を上げます。
私が合気道をやっているのは、勿論、護身術を身に付けることですが、
女性としては美容とか健康のためにやれるのが魅力です。
変なダイエットで美容を追及するよりも、合気道をやることによって
自然にその効果もあって最適です。
だから女性に人気があるのではないかと思っています。


男の人が手を上げます。
僕は子どもの頃から小児ぜんそくで、体が弱かったので、
強い体を作りたいと思って、比較的やり易い合気道を選びました。
今は体だけではなく毎日がとても楽しいです。
友達も出来ました。


彼女が出来たんだろ~ 楽しいよな~ (ヤジが飛びます)
みんなが一斉に、ケラケラと笑いました。



男の人が手を上げます。
僕は護身術を兼ねて精神修養が出来ればといいと思いました。
例えば礼なんかは、最近はめちゃめちゃです。ですから
人間として最低限の礼や考え方をしたいと思って入りました。
先輩とか後輩とかの関係も大切だと思っています。
その意味では合気道部に入ってよかったと思っています。


女の人が手を上げます。
この部活に入って私は最高に楽しいです。
何故って友達がいっぱい増えました。
同じ目的で汗を流す友達は本当に大切だと今思っています。


お兄ちゃんが手を上げました。
僕は今まで体が弱くて、自信がなかったのですが、合気道を
やっているうちに、自信が出てきたように思っています。
優しさだけではダメだと思うようになりました。
強さに裏図けられた勇気と、そして優しいさが必要だと思っています。
勇気と愛! これが今の僕の信条です。


お兄ちゃん、カッコイイ! 大好き!
私はお兄ちゃんに音の出ないように、下の方で拍手しました。

他にも何人かが手を挙げて、色んな事を想いのまま言いました。


他にはありませんか?
ここに居る人だれでもいいです。言ってみてください。

え! だれでもイイの?
じゃあ、私もいいのかな~ 
あげちゃえ!


私は小っちゃい手を挙げました。

先生が背伸びして私の方を覗き込んでいます。

良く見えないんですが、、、、そこの人、立って言ってください。

はい! と言って私は立てって言いました。
おい!美沙! 兄がビックリして子声で私に言いました。
お前は見学者だろう。

でも先生は、ここに居る人誰でもいいって言ってるよ!
それは、、、そうだけどさ、、、、


私はその場に立って言いました。


セーラムーンになって学校のいじめをなくしたいです。


みんなが私を見て一斉に笑いこけました。


ケラケラけらけら、、、くすくすくす、、、ははははは、、、

男の人が、可愛いね~ と言ってこちらを見て笑っています。。。
女の人たちも明るい顔でクスクス笑っています。
私とお兄ちゃんを見て、嬉しそうに笑っています。
お兄ちゃんは照れくさそうに頭をポリポリかいています。


先生が言います。
そ~か、、君が健一君の妹さんですか。
健一君から今日の事聞いていますよ。よく来てくれたね。
随分と具体的で積極的な意見だネ!

で、学校のいじめは無くなっていますか?


はい!


少しづつですが無くなって来てて、仲良しの仲間も増えて来ました。
君は、合気道を使っていじめをなくしてるのかね。


はい!

私のお兄ちゃんから合気道を習いました。

皆が兄を見て笑っています。

そうかね? で、一番最近ではどんなことがあったんだろう?
ぜひ聞きたいね!


はい!

高校の空手部に行って、いじめをなくしてきました。


高校の空手部に行って、、、、、?
それはど~言うことなんだネ?

はい! 空手部の中に悪いいじめっ子が居たのでやっつけました。
私のお友達がいじめられて怪我して入院しちゃったので
いじめを止めてもらいました。
実際のいじめっ子は6人だったのですが、20人がみんなかかって来たので
面倒だったので前部やっつけちゃいました。


みんなが大笑いをしています。
座ったまま後ろに転げて笑いこけている男子がいます。

傑作! 傑作! おもしろ~ きゃあはは、、、

お兄ちゃんが私のスカートを引っ張っています。
美沙! お前、なに言ってんだ!
もうやめなよ! わかったからさ、わかったって、、、


先生が腕組して何か考えている様子です。。。

先生が聞きました。

君の名前は何て言うんだろう?


はい!

私は正義の味方、悪を正す少女戦士セーラムーン、野々村美沙です。


・・・ し~ん

あれれ、、、、、変な雰囲気だな~

・・・


でも、次の瞬間、

わっはっははははははははははははは、、、、、はははははは、、、、
けらけらけらけら、、、ケラケラケラケラ、、、、
クスクスクスクスクスクス、、、、ハハハハハハハハ、、、

一斉に道場が笑いに包まれました。
可愛い~ 可愛すぎじゃん、、、、めちゃめちゃいい、、、
傑作じゃんか、、、なあ、健一、、、!


お兄ちゃんが、立てって私の両肩に手を当てて
私を座らせました。

すみません! 先生! まだ小5で幼稚なもんで、、、
そう言って頭に手をやって先生と皆に頭を下げました。
イイと思うよ健一! たまにはこんなことあってもさ、、、
可愛いじゃん。。

先生が言いました。


君が、あのセーラームーンなのかね?

・・・ ?

いや~まいったな! 

あの噂のセーラームーンがここに居るなんて?
全く信じられない、、、、

先生の変な言葉に皆がお互いの顔を見合わせています。
意味不明の先生の言葉にみんなが戸惑っている様子です。


・・・ ?

・・・ 先生! 何を言ってるんですか、、、、、?

・・・

美沙さん、ちょっと前に出て来てくれませんか。

お兄ちゃん! ちょっとだけ行ってきてもいい?

・・・ う、、、?


先生が言ってるんだから、、、?

お兄ちゃんが、ぼけ~っとして私の顔を見ています。
でも、顔を縦に振りました。


私は先生の処に出ていき先生の前に立ちました。

え! なに これ?

先生からすっごい殺気が出ています。
この殺気は何?
今までこんな凄いの感じたことがないわ!
何故なの? ねえ、先生、何故、、、、


私を攻撃しようと思ってるのですか?
止めてください!
先生は私の敵じゃあないんですよ!


私は先生に気を合わせた状態のまま、心でそ~思いました。
何をしようとしているの先生?
あなたは合気道の達人、私は小5の素人なんです。
何を考えていらっしゃるのでしょう。
私の気を読んで、ど~するつもりですか? 先生!
止めてください!
先生が動けば私が先を取る!


だから先生は動かない!

でも、、、ど~しよう? ど~なっちゃうの、、、お兄ちゃん

俺が動けば先を取られる! だから俺は動けない!
この少女が空手部20人を一瞬にして倒した本物のセーラムーンか!
県大会の空手チャンピオンを一瞬で倒した女の子か。。。
俺の気は完全に読まれている。


俺が動けば間違いなくやられる! 俺は今わざと殺気を出している。
この子は一瞬にして俺の気を読んで先を既に取っている。
でも、この子は平然とした素振りで自分の気さえ出さない。
ただ、何気なく俺の前に立って俺の気を読み切っている。


何という恐ろしい存在なんだろう。


俺が今まで合気道一筋に鍛錬をして来て
こんな相手に1度として出会ったことがない。
しかも、この少女は小学生だ。
だのに俺が固まって身動き出来ないなんて、
全く信じられない。本物だ! 間違いない!
あの噂は本当だったのか!


見えない速さで動き、空を飛ぶ少女!
俺の目の前に、その少女が立っているというのか。


少女が言っている、殺気を引けと!


あ~ 先生の殺気が引いていくわ、、、
良かった~ 何もせずに済みそうだわ~

しばらく先生と私が皆の前に立って向かい合ったままで
じ~っとしていました。

みんなが何故か、じ~っとその様子を見ていました。


し~ん、、、、、、、、、、

先生が皆の方を向いて話します。

ここに居るのは本物のセーラームーンです。

だれか、相手をしてみませんか?
練習をさせてもらいなさい!
何人でもいいですよ。。。。。。


但し、少し痛い思いをするかもしれませんが、
それでも良ければ、経験だと思ってやってみなさい。

私は言いました。
先生! いいんですか?
あ~ 私だって見てみたいんだよ。君を!


6~7人の大きな男子が前に出て来ました。
男子が口々に言いました。
先生! 何考えているんですか? 冗談の時間ですよね!
まあ、それならそれで、俺たちがにぎやかします。
ちょっとしたイベントだよな。。。
セーラムーンごっこか~ 楽しそう。。。。


君たち! 冗談だと思ってると、痛い目に合うぞ!
まあ、いいからやってみなさい。
直ぐに分かるさ!

そ~言って先生は横に控えて座りました。

何だか変な流れになって来ました。
私はお兄ちゃんの方を見ました。
すると心配そうに私を見ています。
お兄ちゃん、ごめんね、こんなことになっちゃって、、、


私は前に出て来た7人の男子を見ました。
体の力を抜いて、何気なくす~っと楽にして立っていました。

相手の呼吸を感じます。
相手が瞬きしています。
中の一人はちょびっと風邪ぎみです。

道着がこすれて足が前に出て来ます。

前の男の人が棒を持って私に殴りかかってきました。
何だかスローモーションの動画を見ているようです。
私は、棒をちょびっとだけ体の線から外して
同時に平手で鳩尾を打ちました。


バシッ! おえっ!


大きな男の人が私の足元に崩れ落ちます。

ドサッ! うーーーーーーーーうぅ、、、、

うっわーーーーーーーーーーーあ! 歓声が上がります。


座って見ている皆がそれぞれに話しています。
なんだ、なんだ、、一体なにが起こったんだ!


今の見えた?
なんだ今の? はやー
信じられねー
あの子なんなのよ、、、
健一の妹さんだって、、、
すっげ~
すごいわよね~


1人目が一瞬にして倒れたので、他の人は後に引きましたが、
気を取り直して本気でかかってきました。、
私は、大きく飛び上がって1人の相手の肩を踏み台にして
上方から色んな角度で足で反撃しました。


わあーーーーーーーーーーあ! なんだこれは、、、ぎゃーーーーあ!


嘘だろう、、、
ど~なってんだよ、、、
速すぎ~、、、
あり得ない、、、
これが合気道、、、
上からの反撃なんて知らね~、、、、
速くて見えね~


私は初めてでしたが、うさちゃんはピョンピョンと
跳ねるので真似してやってみました。
うん!うん! これってイイ感じ、
私の得意技にし~ちゃおっと!

それにオチンチンは、いくら何でも可愛そうだしね~。
踏み台の男の人も肩の上に乗ったまま、ちょびっとだけ
ポイと蹴っ飛ばすと、大げさに吹っ飛んでしまいました。


一瞬の出来事でしたが気が付けばみんな床に倒れていました。
あ~ 楽しかった~

あれれ~ み~んなが私を見ているわ!

口を開けたままの人がほとんどでした。。。。ヤバかったかな~


なんで、こんなことになっちゃったんだろう。。。?

やっぱし、やらない方がよかったかな~
お兄ちゃん! ごめんなさい!

私は今井先生の方に向いて丁寧に礼をしました。


すると、今井先生が立ち上がって私の方へ歩いて来ました。
殺気は全くありません。

やあ~ 美沙君! ありがとう。
すごいものを見せてもらったよ!
噂には聞いていたんだがね、実は内心は信じていなかったんだよ。
でも、実物を見て分かった。本物だ!


合気道の技は使わなかったが確かに合気道だ!
ハッキリと分かった!
全くすごかった。

一体、誰に習ったんだね?

はい! 私のお兄ちゃんからです。


みんなが一斉にお兄ちゃんの方を向きます。
そ~かね! 君のお兄ちゃんはすっごいんだね!

はい! すっごいんです。
優しくて強くて、だから私はお兄ちゃんが大好きなんです。
色んな事を教えてもらっています。


又、みんながお兄ちゃんの方を見ています。
お兄ちゃんが、照れくさそうに頭を傾げて片手でポリポリと掻いています。


先生!
合気道の先を読むことは人生そのものなんですね!
私、先生に会えてよかったです。


大切な教え! 忘れません。本当に有難うございました。

私も、美沙君に会えて嬉しかったよ!
でも不思議だよ。何故に君はこんなに強いのかね?
君はまだ小学生だろう?

はい! 小5です。

中身は高2の16歳です。(とは言いませんでした。)


ふ~ん? 小5ね~ 分からん、、、、、

先生! 実は私にも分かりません。
でも、お兄ちゃんが私を変えてくれました。
そして私の事を信じてくれてるから、
だから、
私はセーラムーンなんです。
それに今はいっぱいの人がそ~信じてくれています。


私はお兄ちゃんと一緒に大学を出ました。

お兄ちゃん! こめんなさい!


・・・ ああ ・・

美沙! お前! ・・・ うん!

これって、、、俺、、、夢を、、、?

・・・ え! お兄ちゃん、、、、わたし、、


と、その時です。

キューーーーーーーーーーーーーーウ という


車のブレーキ音がしたかと思うと、
お兄ちゃんが私を バサッ! と抱っこして、大きく飛びました。

ドン!  お兄ちゃん~


私は強烈なショックを受けて、
私は深~い谷底へ落ちていくような気がして
そのまま分からなくなってしまいました。


目が覚めると私は自分の部屋のベッドの上でした。

ハッ! キョロキョロ、、、、? わたし、、、、?

その時、下からお母さんの声がしました。

ご飯ですよ~ 美沙! 早く降りて来なさ~い!

え? お母さんの声?

ど~なってるの? でも返事しないと、、、

は~い!


夕食です。


お父さんが新聞を開いています。
お母さんがいつも通り、ご飯をついで食卓に並べています。
焼きサンマと大根おろし、大根の煮たものとお味噌汁です。
我が家は日本食が結構多いいのです。
お母さんの健康を考えたメニューです。


母は最近健康についての本を読んでいてお勉強をしているのです。
だから私はいっぱいケーキなんかを食べたいのですが、
お母さんとの約束で全く食べません。

お父さんが言います。

美沙! お兄ちゃんがよろしくって言ってたぞ!

え! お兄ちゃんが、、、、!


お父さん! お兄ちゃんに会ったの?
で、体はど~なったの? ねえ! お兄ちゃんは大丈夫だった?
お父さん、、、ってば、、、ねえ!

おい、おい! 美沙! お前! なに言ってんだ?
健一の体がどうかしたとか、、、?


一体何の話をしてるんだ? 美沙!

お兄ちゃんは元気だよ! お前にも早く会いたいって言ってたぞ!
頑張れってな、、、、、


お父さん! それっていつの事なの?

はあ~ッ! いつって、、、昨日、親戚の結婚式に行った時さ。
お前に留守番させて悪かった。でも日帰りだったからな。すまん

え~! 私、留守番してたの?
東京へ行っていないの?

・・・ ?

お母さんが、私に振り向きました。

美沙! なに言ってるの! あなた友達と約束があるからって
行かなかったじゃない、、、、


ねえ、私って最近東京に行っていないの?
お父さんとお母さんが互いに顔を見合します。
お父さんが言いました。

お前は、今まで1度も東京へ行ったことはない!
お父さんとお母さんが言ってるんだから間違いない!
なに訳のわからんこと言ってるんだ! さあ、飯だ、飯だ!
早く座りなさい!


う、うん!

ね~ お父さん! お兄ちゃん元気にしてた?


ああ、、、勿論だよ、かなり部活頑張ってるみたいだったよ。
休みにも出てるようだった。
なんでも先生がスッゴイらしくてな、少しでも上達したいって言ってたよ。
また早くお前にも会いたいと言ってたぞ。

ふ~ん そ~なんだ、、、、

それとお前の夢を見たとか言ってた。な~、お母さん!


え! 私の夢?


訳の分からんこと言ってたよ、お前と一緒だな。
兄弟、似た者同士か、、、あ、はははは、、、

で、お兄ちゃんはどんな夢を見たって言ってたの?
お父さん! 教えて! お願いだから、、、お願い!

お母さん! 健一の夢ってどんなだったかな~

さあ~? あまり本気で聞いてなかったから~


でも、
美沙がセーラムーンになって現れちゃったとか、、、
セーラムーンは俺が守るとか、、、美沙は大切な妹だからとか、、


えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーえ!


お兄ちゃ~ん!

私、お兄ちゃんと夢の中で会ってたーーーーーーーあ。。。
そ~いうことなの。。。

そ~言えば、あの時、

・・・ そうだ、、

車のブレーキ音がする前に、お兄ちゃんが私に何か言いかけた、、、

(確か、、、)
—————————————–

美沙! お前! ・・・ うん!

これって、、、俺、、、夢を、、、?

・・・ え! お兄ちゃん、、、、わたし、、

—————————————–

お兄ちゃん! 
私はお兄ちゃんに会いに行ったの?
実際には行ってないのに夢の中で会いに行ったの?
あの時起きたことは夢の中の本当の事なの、、、、


だからあの時、

俺、、、夢を、、、?

って言ったの?

分かんない事ばっかし、、、でも、私はお兄ちゃんが大好き!




次の日、佳奈ちゃんたち6人がみ~んなツインテールの
髪型にしていました。

わ~ みんな、、、可愛い、、、似合ってるわ、似合ってる!

セーラムーンが増えて来ちゃったね。 うん! うん!

下校時

私は美香ちゃんと帰る方向が一緒なので2人並んで校門に向っていました。
校門を出ようとした時、


え! なに?


絶対に変な感じの人がいっぱいです。

さあ~ 美香ちゃん、早く行こう!
そ~言って私たちは2人は足早に足り去ろうとしました。

すると、黒い制服の人たちが言いました。

待ってくれ! 美沙さん!

え! 私の名前! なんで私の名前を呼ぶの?

振り向くと南高の例の空手部20人程が正門の外に並んで立っています。


あ~ お前は、、、ピーナツバター!
なんでお前がこんな処にいんだよ!
又、何か悪いこと企んでんじゃね~だろな~
前にも言ったはずだ、、、
2度と弱い者いじめなんてしたら、この私が許さね~
分かってんのか~


ピーナツバターが手を横に振って言います。
俺たち、あの後、今井健介のお見舞いに行ってきました。
丁重にお詫びして。許してもらいました。


パンダ野郎が真面目顔で言いました。
美沙さんに言われて再出発してるんです。
本当です! 信じてください。 

・・・ 私と美香ちゃんは互いに顔を見つめ合いました。

じゃあ、なんだって言うんだよ?
なんでこんな処で暇つぶしてんだよ?
こっちは、お前らに構ってやるほど暇じゃね~んだよ!
じゃあな!

・・・ 我ながらすっごい言葉使い、、、

ま、待ってくれ! 頼む!
実は、杉浦先生がやられちまったんだ!


えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーえ!


夢と幻想の森