先輩と私(2)壁
前回のストーリー ⇒ 先輩と私(1)はじまり


今日、
先輩と私は野草研究クラブが終わって、
自然と先輩の部屋へ足早に入りました。
少しでも早く愛し合いたいのです。

何気ない会話と素振りの中にお互いの肉体を
求め合っているのが分かります。

先輩は私の内臓に触れただけで、
私は先輩に内臓を触れられただけで
セックス行為をしなくても頂点を迎えたのです。
普通では信じられない事かも知れませんが、
それは今までにない特殊な感覚でした。

お互いに強い内臓フェチなのです。

今日、
先輩が私とのセックスで私のお腹に何をするのかが
ず~っと気になっていました。
授業の時も、クラブでも、そればっかしが気になっていました。
今もそ~です。
Hな私です。

互いの性癖には既に気が付いています。

ですが、
先輩は私のお腹をど~したいなんて話はしません。

私も同じです。
お腹を圧迫して欲しいなんて言いません。
先輩がそ~したいのなら、私は先輩の自由にされるつもりです。
先輩になら、どんなにされても構いません。

互いの性癖が分かっているから話さない、
何故か、そんな空気があります。
今までの感じとは何かが違っていることは確かです。

先輩の部屋でインスタントコーヒーを飲みながら
クラブでの事で話が盛り上がり、お互いに笑いました。
その内、
自然と私たちは抱き合いキスしました。
先輩は優しく私の体を引き寄せ、そして
ぎゅ~っと力を入れて私を抱きしめました。

・・・あ~ 幸せ、、、
・・・先輩が好き
・・・私を想いのままにして、、、

先輩は今まで以上に力を込めて私を抱きしめます。
強すぎて息が出来ない程でしたが、
私はず~っとそのままでいました。
強烈だわ!
何かが違ってると、その時に思いました。

服を着たままで私たちはベットに腰を降ろし
先輩は私の背中や胸、腰、体側、髪を粘っこく
隅から隅まで余すことなく、
ゆっくりと大きな手で愛撫します。
そして濃厚なキスで互いの舌が絡み合います。
甘いキスです。

先輩の両手が体側に沿って下から上に摺り寄せられて
ブラウスが一緒になって上がってきます。
その手は、
両脇を通って背中に回り私の体は引き寄せられます。
ゆるやかに、そして強く、、、ぎゅ~っと
体がつぶれてしまいそう、、、

あ~ 感じる

いつもならお互いに服を脱いでセックスするのですが、
何故か今日は服を着たままです。

先輩は私の白いブラウスに顔をくっ付けて
何度も大きく息を吸い込みます。
今までそんなことはしたことがありません。
そして、服の上に口を密着させます。

私は先輩が何をしたいのか良く分かりませんでした。
何故に衣服を脱がせないのか不思議でした。
服の上から胸のブラを掴んだかと思うと
顔をその胸に密着させます。

そんな姿勢の中で、
私たちは自然にゆっくりとベットに倒れていき、
仰向けになった私の体の上に先輩の上半身が乗っかります。
と同時にその倒れた反動で私のブラウスの
一番上のボタンがはだけました。

少しはだけた胸の肌には汗が滲んでいます。
その肌を先輩の口が何度もキスをします。
胸から首筋に掛けて同じところを舌が往復します。
まるで私の肌を丹念に味わっているかのようです。

その内、
先輩の片手はベットの下から背中に回り、
もう一方の手が私の胸から体側を通って、
ゆっくりとお腹に移動して来ます。
そして、
私の柔らかいお腹を手の平が覆って止まりました。
ウエストよりやや下の
下腹のポッコリした処で止まりました。

私の腹部は
背中側とお腹側で先輩の両手で挟まれた状態です。
両手の間隔は少しだけ、私の胴体の厚みです。
今の私たちに取って、その少しの厚みには大きな
意味があります。
そこは私の内臓です。

私に取って強烈に性欲を湧き立たせる内臓です。
きっと先輩に取っても同じなのです。

私は、
お腹の上の手がどう動くのかドキドキしていました。
きっと今までとは違った事をするはずです。
下半身が、じ~んと疼いて来ます。
あ~ 気持ちが何処かへ行きそう、、、
私の知らない世界がきっと待っているわ。。。

まだ、その手はお腹の上で止まったまま動きません。

私は目を閉じて、体の力をだらりと抜いた状態です。
先輩の手の平の直ぐ下は私の内臓です。小腸です。
先輩が内臓フェチならきっとその手は腸を求めるはずです。
あ~ 内臓から汁が滲み出す、、、そ~感じました。。
でも、何故かず~っとそのまま手は動きません。

私は心の中で思いました。
いいのよ、先輩の好きなようにして下さい。
先輩の手で私の内臓を感じてください。
掴んでも、潰しても、突いてもいいんです。
私は先輩の性癖が分かっています。
だから、痛くしてもいいんです。
いえ、痛くなんてありません。
だから、好きなようにして下さい。

先輩の手は動きません。

私は先輩が私の内臓をどうしたいのか
分かるようで分かりませんでした。

。。。

何故、何もしないの?
何故に内臓の感触を味わおうとしないの?
何を躊躇しているの?

今まで、あれだけ激しいセックスをしてきた先輩が
一体、ど~したって言うの?

私の内臓は先輩の自由なんです。
私はどんなにされても幸せなんです。
私も内臓フェチなんです。
先輩の手の数センチ下はもう私の内臓なんです。
好きにしてください。
それが私の願いなんです。

先輩の手は動きません。

私は何も言わず目を閉じたままで、先輩を待ち続けました。
今までとは違う!
改めて、そ~思いました。

私のこの部屋での腹痛の出来事以来、
何かが変わった。

とその時、
先輩のあそこが私の太ももの辺りに触れました。
私は驚きました。
まるで大きな岩です。

先輩は興奮している!
私の下腹に手を乗せているだけで、
こんなに大きく固くなっている。

先輩は今私のお腹の中にある内蔵を頭に浮かべて
激しく興奮している。
先輩は強い内臓フェチだと改めて思いました。
ですが、
それがどんな種類なのか分かりません。
内臓フェチと言っても人によって
違っているかもしれないからです。
だから、
先輩が私の内臓をど~したいのか分かりません。
私的には腸を圧迫してもらいたい。。。

私は先輩の手が柔らかいお腹の中に食い込んできて
腸を圧迫してくれることを思い浮かべていました。

その時のお腹の中での腸の状態を想像していました。
腸が手で押されて移動するのです。
ゆっくりと押されて行き、腸がぬるぬるっと
音を立てて移動し逃げて行くのです。
ぐねぐねした粘液まみれの腸がにゅるにゅると
動く姿をです。
私は何て変態なんでしょう。

でも、
それを想像しただけで、体が熱くなって来ます。
あそこから、液体が滲み出てきます。
ぁ~ そんなことがこれから実際に起きるんだわ、、、
好きな人にお腹を圧迫され腸を責められる。
どんなにそれを夢見て来たかしれません。

未だ、何もされていないのに、
それを思うだけで、
快感がお腹の奥から沸き上がってきます。

あ~ 感じるわ~

先輩の手が私のお腹に触れているだけなのに
それだけで、行きそう、、、

私の呼吸が乱れ始めました。
体も小刻みに震えています。
体から汗が滲んで来るのが分かります。
腹部も不規則に揺れているはずです。

それでも、先輩の手は動きません。

なぜなの?

なぜ?

あんなにも激しい性欲でセックスをしていた先輩が
何故に、この状態で何もしないの?

先輩は間違いなく興奮している。。。
私だってもう頂点に向かって走り始めているわ。。。

ど~しちゃったの?

私の内臓は全て先輩の物なんです。
先輩がそれをど~しようと自由なんです。
やりたいようにして!
私は内臓フェチなんです。
私の内臓は全てが性感帯なんです。
責めて!
痛くしてもいい!
それが私の夢なんです。

先輩の手は動きません。

・・・

・・・

とその時、
先輩の手がお腹から離れて、先輩は立ち上がりました。

・・・?

・・・?

ダメだ!
俺には出来ない!
ゴメン!

そ~言って急いでトイレに行ってしまいました。

・・・

・・・

結局、今日は
性交については何もしないままで別れました。
先輩は私の服も脱がさず、
お腹には全く何もしませんでした。

 

私たちは別れ際に手を重ねました。
先輩の手に優しい温もりを感じました。

・・・

・・・


・・・

・・・

私は自分の部屋に戻り、
今日の事を振り返っていました。
頭が困惑していました。

・・・

何故、
先輩は私のお腹に何もしなかったのか、そのことで頭が一杯でした。
先輩は今日、
私をきつく抱きしめ、服の上から触り、私の匂いを嗅ぎ、
口にキスし、胸の一部と首筋にキスしただけです。
それだけでした。

今までの私たちの事を思うと、
絶対に信じられないことです。
激しいセックスを続けて来た私たちには
考えられない事でした。

愛し合うことはセックスだけではありません。
勿論、分かっています。
ですが、
今日はお互いが初めっから肉体を強く求めていたのです。
先輩の部屋に入るまでは間違いなくそ~でした。
でも、セックスはしなかった。

お互いが内臓フェチだと知ったとたんに
何かが変わってしまったのです。
以前とは違う何かが生まれたような気がします。

先輩は、あの時、急いでトイレに行ったわ。
トイレの中で大量に放出したに違いない!
今まで以上に興奮して硬くなってて私は驚いた。
私の内臓に感じていたのだわ。

私の内臓は先輩の思いのままだった。
それなのに、
何もしなかった。
何故なの?

・・・

・・・

考えて考え抜きました。
色んな事が頭の中を駆け巡ります。

私たちは互いに強く愛し合っています。
だから、今まで私たちは互いの肉体を求め合い
激しいセックスを繰り返して来たのです。

ですが、
互いが内臓フェチだと知ったとたんに、
セックスが出来なくなったのです。
最悪です。

先輩は今日、
私を服の上からきつく抱きしめ、服の上から触り、
私の匂いを嗅ぎ、口にキスし、胸の一部と首筋にキスし、
私の肌を味わった。

今思うに
今日は最初から今までとは何かが違っている様に思えるのです。
1つ1つの行為は愛し合っている2人に取っては普通の事です。
何も不自然ではありません。

服の上からきつく抱きしめるなんて
全く不自然ではありません。
私を愛してくれているなら、そ~するでしょう。
でもあの時の先輩の力は強烈でした。
私は息が出来ない程でした。
だとしても、
それがおかしい事なんてどこにもありません。
好きな相手をきつく抱いただけです。

・・・

服の上から触り私の匂いを嗅ぐことも、
おかしくはありません。
ただ今までに私の匂いを嗅ぐなんてことは、
あまりしなかった様に思えます。
男が女の匂いを嗅ぐのって
本能的な行為かもしれません。
私も彼の匂いの中に包まれたいと思っています。
実際にその事で幸せを感じているのです。
先輩は匂いフェチかも?
じゃあ私もそう。

・・・

口にキスし、胸の一部と首筋にキスし、
私の肌を味うことについても、
全然おかしくなんてありません。
キスをするのは当たり前だし、しない方が不自然です。
ただあの時の私の肌は汗ばんでいてて、
今思えば私の汗を舐めて味わっていたような気もします。
でも私だって先輩の体を舐め尽くしたいし、
汗があってもなくても舐めたい気持ちが強いわ。
先輩の体だからそ~したい。
先輩は汗フェチなの?
だったら私も汗フェチだわ!

ふ~む、、、ど~考えてもここまでは不自然な事なんて
何処にもないわ。
ただ、それまでそんな素振りをしていなかった先輩が
今日、私にそれをした。

・・・

一番の問題は、内臓フェチの先輩が私の内臓を
責めなかったかという事です。

先輩はあの時言ったわ。

ダメだ!
俺には出来ない!
ゴメン!

その言葉の意味は何?
ダメだ! って何がダメなんだろう?
俺には出来ない! って何が出来ないのだろう?

私の内臓を責めることが、 ダメだ!
私の内臓を責めることが、 俺には出来ない!
だから、 ゴメン!

お互いが内臓フェチだと分かってるのです。
それでいて、先輩は
責めるのは ダメだ出来ないと言っている。
私が望んでるのを知ってるので ゴメン!

ふ~む、、、、

もし、あそこで先輩が私の内臓を責めていたら
ど~なっていたんだろう?

何か不都合なことが起こってたって言うの?
どんなことが?

私の内臓フェチは腸を圧迫されることが中心だわ。
先輩の内臓フェチってどんなものかしら?
もしかして、私が想像している以外のものかもしれない?

じゃあ、
一体どんなものがあるって言うんだろう。。。?
先輩が出来ないって言う内臓責めなの?
そんなに激しい責めなの?
例え、それがどんなものだとしても、
私はそれに応えるわ。

今の私には、
先輩の内臓フェチがどんなものなのか分からないわ。
でも知りたい。
そして、先輩の内臓フェチに応えていきたい。
私のこの愛を私の内臓で必ず応えてあげたい。
それが例えどんなものでも、
私は間違いなく感じるはずだわ。
私は愛する人から自分の内臓を責められることを
ず~っと願い続け夢見て来たんだもん。

・・・

私はその時決心しました。
先輩の内臓フェチが例えどんなものでも
私はそれに必ず応えるの!

何故なら私は先輩を心から愛しているからです。

・・・

内臓フェチを互いが知ることは、
人生の画期的な出会いかもしれません。
ですが、そこには大きな壁があることを
思い知らされた気がしました。

でも、私はその壁を乗り越えたいな。
私に何が待っていようと前に進みたいな。

 

夢と幻想の森