入社して3ヵ月の咲さんは会社にも慣れてお仕事をもっと頑張ろうと
張り切っています。

ある日、上司の須田課長から資料室に行ってある書籍を探して
持ってくるように言われました。

「咲君!今言った書籍は、簡単に見つからないと思うので
時間をじっくりかけて探して来なさい!」
「急がなくていいからね!」

「あっ!それと本は開かない方がいいと思うよ、、」

「は・はい!? じゃあ行ってきま~す!」

咲さんは初めての資料室にワクワクルンルン気分でした。

「ここか~あ、、」咲さんは4階の隅っこの資料室にやって来ました。

資料室には誰も居なく静かで甘い香りがするようで
何だかとても不思議な空間に思えました。

え~っと、、、確か書籍の題名は『未知への挑戦』だったわ!

机のパソコンで書籍の場所を検索するとすぐに見つかりました。
本棚から1冊の本を抜き出しました。
何だ、直ぐに見つかったじゃん!

未知への挑戦か~あ、、、、、
良さそうな内容だわ、でも開かない方がいいって言ってたけど、、、
開くなって言われると増々開きたくなっちゃうもんね~え!
それに直ぐに見つかったので少しはいっか! うんうん!

「ちょびっとだけ見~よおっと!」

咲さんは座って机の上で本を開きました。ワクワク!

何々、、、、内容は、、、

「内容」
未知への挑戦! あなたはこの本を開いた瞬間に切腹します。
さあ!今あなたが座っている机の引き出しから短刀を出してください。
向かって右上の引き出しです。

切腹?

「な~んだ、この内容、、、、?」

咲さんは好奇心で引き出しを開けてみました。
するとそこには本当に短刀があります。

え~!マジ!

咲さんは恐る恐る短刀を手に持ってみました。
白っぽい木で長さが40~50cmのずっしりと重いものでした。

これが短刀なの?
テレビで見るチャンバラとかのイメージと違ってるな、、、、
抜いてみよう! ・・・
少しカチッ!と音がして刃が出てきました。

「うっわ! すご! これ本物だ!」

この鋭いので私のお腹を切るってこと?

「内容」
はい、その短刀を右手に握って机に上がってあなたは切腹します。
あなたは、しっかりと下腹部の内臓を手で確認し、お腹の
左の脇腹を一突きします。
短刀を出来るだけ腹部の内臓深くに差し込みます。
そして両手で力を込めて腹部右端までゆっくりと腹部を切り開いていきます。
うめき声はいくら出しても構いません。だれも居ませんから。

これって面白い本だわ!
まあ、よくわかんないけど真似だけでもしてみ~よおっと!
時間もあるし、、、、

「内容」
あなたは今、未知への挑戦をしています。
切り口からの血が机に流れますが、気にしなくていいです。
右端まで切り進んだ短刀を背中の方にこん身の力で勢いをつけて
切り抜いてください。
切り口が開いて腹部の腸が一部覗きますが、そこで又挑戦です。
短刀を机の上に一旦置いて、あなたの手で自分の内臓を掴み出し
机の上に置いてください。
但し、内臓は小腸の部分だけで全量を掴みだすこと!全量です!

・・・

ブシュ! 何で? なんで?
私って何やってるの、、、、、!?
お腹の中身が机の上にいっぱい、、、、、、



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