ある日の午後でした。
スッゴイ変な男の人が明美さんの部署にやって来ました。
男の人は体が大きくて服装も派手でサングラスを掛けていました。
部屋に入って来るなり、
大きな声で、怒鳴るように言いました。
責任者を出せ！
突然の大きな声に、みんなビックリしました。
原田課長が、こわごわ立ち上がって、
あ、あの、、、
わ、わ、私が、こ、ここの責任者ですが～
な、何か、私どもに、、ご、御用で、ごございまする、でしょうか？
男の人は言います。
はー！ なに言ってんだお前！
おい！見ろ！ お前処の製品を使って、こんなに
なっちまったじゃねえか！
そう言って腕をまくって課長に見せました。
腕が真っ赤になって腫れていました。
クリックして下さいネ！励みになります。
お前処の製品が原因なんだ！
一体、ど～してくれるんだ！ おい！ この、こぶ野郎！
大きな声で、
課長を怒鳴りつけサングラスを取ってにらみました。
原田課長は、体が棒のように硬くなって、
それでも腕を上げて頭のコブを手でさすりながら、
あ、あ、あの、う、うちの、、製品って、、い、一体、
な、な、なんなんでしょうか、、、、
はあーー！ 瓶に入ってる高いやつよ！
ど、ど、どれなのでしょうか？
ビ、ビ、瓶と言いましても、、、多いので、、、
これだよ！ これ！
そう言ってポケットから瓶を取り出しました。
女性用スキンケア液でした。
おい！ お前！ ど～おしてくれるんだ！
そう言って、
課長の机をドン！と叩きました。
原田課長は、ビックリして、
椅子と一緒に後ろの床に転んでしまいました！
その時、
千佳先輩が、その男の人の後ろに歩いて行きました。
そして言いました。
失礼ですが！
その製品に限って、そんなことにはなりません。
腕が腫れるなんて信じられません！
なに！
その男の人は千佳先輩を振り返って言いました。
おい！ この腕を見ろ！ これが証拠じゃないか！
お前は誰だ！ 名前は！
名前なんてあなたに言いません！
その製品の材料は全てオーガニックです。
安全を第一に考えられて作られたものです。
あなたは、クレーマーでしょう！
なに？ お前は！ 俺をクレーマーにするつもりか？
じゃあないのですか？
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なに！
この野郎！
生意気な女だ！
そう言って男の人の大きな手が、
千佳先輩の胸元をグッ！と掴みました。
明美さんは、
あ！ 千佳先輩が危ない！
明美さんが大きな声で、
叫びます！！
私は、美少女戦士セーラームーン！ 月野うさぎ だーーーー！
悪には決して屈しない、
正義の美少女！ セーラームーンーーーー！
変身！
そういったかと思うと明美さんは、
入口の処から、スタンディングスタートで猛ダッシュで
走りながら、
千佳先輩～ のけて～！ と言って！
ホップ！ ステップ！ ジャンプ！ で飛び上がって
斜め上から、男の人の頭に向けて頭から突っ込んで行きました。
千佳先輩は、サッ！と男の人から離れました。
下の方から目を丸にして私を見上げる男の人の顔があります。
一瞬、目があいました。
エーーーーーーーーーーーーーーーイ！
ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！
ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあ！
男の人は吹っ飛んで床に尻もちをついてしまいました！
いてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーえ！
美里さんと明日香さんが直ぐにモップの棒を持って走って来て、
明美さんの両横に立って、柄を男の人に向けました。
なんだ？ なんだ！ 何が起きたんだ！ この野郎！
男の人は突然の、めちゃ衝撃でビックリしています。
何が起きたか分かんない風でしたが、
床から3人を見上げて、
はあ～？ 何だ！ お前たち！？
そう言って3人をキョロキョロ見回しています。そして、
明美さんの顔を見て言いました。
あ！ お前！ 明美？ 明美ちゃんだろう？
俺！ おれ！
小学校の時「石頭」地区大会の決勝戦で勝負した！
俺だよ！
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・・・？？
結局、明美ちゃんに負けちゃったけどさ！
明美ちゃんが優勝して、俺が準優勝だった。
これからも石頭頑張ろうねって！
約束したよね。あの時！
覚えてない？ 俺だよ！ 明美ちゃん！
あーーーーーーーーーーーーーーーーーあ！
小5の時の大会！ え～っと、、、？
マサルちゃん？
そう、そう、俺、マサルだよ！
で、、マサルちゃん、、あんたこんなとこで何やってるのよ？
ゴメン！ ごめん！ 悪い！ 悪かった！
すみません！
許してください！
男は立ち上がると、急に態度が急変して、
照れくさそうに言いました。
あ、あの～ みなさん！
この度は大変ご迷惑をお掛け致しました。ペコペコ！
明美さんのためにも俺を許してやってください！
明美ちゃんからもさ、早く、みなさんに謝って！ ほら、はやく、、
え？ なんで私が、、、、、？
そんなこと言わないでさ、、早く！早く！
明美さんは、なにかスッキリしないまま、
すみませんでした～って一緒に頭をぺこぺこして皆に謝りました！
これからも、明美さんを、よろしくお願いいたします。
俺からも頼みます。
そして、
明美さんの耳元で小さな声で、
今日のことは、母ちゃんに内緒にしてて、頼むからさ！ね！ね！
う、うん、そうする。
それにしても明美ちゃん、すっげー石頭だな！
相変わらず、すっげー！ 又負けちゃった！
じゃあ、みなさん！明美ちゃん、、
俺は、このあたりで、失礼しま～す。。。。
そう言って、頭をペコペコ下げながら、
みんなの方を向いたまま後ろ歩きで出て行きました。
マサルちゃんが帰った後、
みんなの視線が、、、、、一斉に明美さんに向けられました。
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・・・
あれれ、、、何だか変な空気、、、
・・・
オフィスの男の人の誰かが言いました。
美少女戦士セーラームーンの月野うさぎ、だってさ！
すると、他の男の人達も、
美少女戦士？ わハハハハハ、、、これは傑作だ！
月野うさぎ、だってさ！ 変身だって！ 笑っちゃう！
悪には決して屈しないだってさ！ 面白～、、、
変身の時、
手でなにかしてた！ ハハハハハ、うわははは！
千佳先輩が、急に大きな声で言いました。
ちょっと、あなたたち！
明美は、さっき本当のセーラームーンだったじゃない！
月野うさぎが私を助けてくれた！
そうでしょう？
あなたたちは、ただ見てただけじゃない！
そう言って千佳先輩は明美さんに向けて拍手をしました。
すると、それが広がって
部署の全員が大きな拍手を明美さんにしました。
正義の美少女戦士 明美さんでしたが、部署を必要以上に
騒がしたということで、反省室に呼ばれました。
千佳先輩が反省室に入って来るなり、
突然、私に抱きついてきました。
あの、あの、あの、先輩、どうしたんですか？
明美！ 今日はありがとう、本当に嬉しかったわ。大好き！
？？？
これからも、しっかり私が教育してあげるからね。
反省室での千佳先輩による育成
（社内規定44条、15項.ロープ腹締 （太目の麻縄 1時間）
下の動画は反省室の様子です。
私は、美少女戦士セーラームーン！ 月野うさぎ！ じゃなくて、
美少女戦士、月野明美だーーーーあ！ きゃは！
千佳先輩が私を抱っこしてくれた、、、嬉しい～ お腹イタ！
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