私の名前は岡崎佐江。

私がこの私立幼稚園に新卒採用として勤め始めて、
約3ヵ月半が経ちます。
仕事をするって事は本当に肉体的にも大変なこと
ばっかしだな~あって、つくずく思っています。

何でかって言うと、このお仕事は、お腹がいくつあっても
足りないのかもしれないなって思うからです。

幼稚園の先生は、こんなにもお腹を使う仕事なんだって
最近はつくづく驚いています。

明日は保護者とのお話会があります。

私にとっては初めてのことです。
一体、保護者の方って、どんなことをお話しをするんだろう?

岡本先生が私に言いました。

佐江先生!
明日の保護者面談の用意を今日中にやらないといけません。
皆で協力してやろうと思ってるんですが、
手伝ってくださいますか?

はい、勿論です!

皆で協力して早く済ませましょう!

じゃあ、園児が帰った後で、奥の物置場の前に集合して下さい。

はい! 分かりました!
園児のお迎えが済んだら出来るだけ早めにまいります。

・・・

保護者面談か~、、、
私にも色んな質問をされちゃうのかな~?
どんな内容を聞かれるんだろう?

私は最後の園児の見送りを無事に済ませ倉庫に急ぎました。

・・・

岡本先生が物置場の前で腕組して何か考えている様でした。

岡本先生、遅くなりました。

あ~ 佐江先生来てくださったんですね。

勿論です、、、で、他の人はまだなんですか~?

え! 他の人? 他の人は来ませんが!

は~~~~~~~~~~~~~~あ、、、、?

他の人は来ないんですか~?

はい! 来ませんが、、、、

ですが、岡本先生は、皆で協力してやろうって、、、、?

ええ、、、ですから、佐江先生と私とで協力してやるんです。

・・・

え? 私たち2人だけなんですか~?

そ~ですが、何か?

・・・

それとも、私とでは何かご不満でも、、、、、?

え! イエ、イエ、、とんでもありません、、、

そんな、、、そんなことはありません!

そ~ですか、、安心しました。
じゃあ、始めましょうか?
出来るだけ早めに終わらせて帰りましょう!

とは言っても、かなりの重労働ですからね。
ですが、佐江先生はお若いですから大丈夫ですよ。。。
頑張ってくださいよ!

あ、ハイ! 頑張ってみます。

で、私は何をすればよろしいのでしょうか?
なんでもおっしゃってください。
私で出来ることは何でも致します。

そ~ですか!

じゃあですね。

ここの中2階から会議用の大きめのテーブルを降ろさないと
ダメなんです。

私が中2階でテーブルを持って降ろしますから
佐江先生が下で受け取ってくださいますか。。。。

は~… テーブルを下で受け取るんですね、、、

そ~です。

中2階には色んなテーブルがありますので、
佐江先生には今回使用するテーブルは初めてのことで、
分からないと思います。
それに、高い場所で足場も少々悪いし、暗いですので
男の私がやった方が良いと思います。

そ~なんですか。。。。分かりました。
じゃあ、中2回は岡本先生にお任せいたします。

テーブルの数は8つだけです。
直ぐ済みますからね。

はい!

あ! それと、忘れていました。
このテーブルはすっごい高価なものでして保護者面談でしか
使わないんです。

傷を付けては、園長先生に叱られます。
十分に気を付けて扱ってくださいね。
お願いしますよ。

はい、分かりました。
そんなに高価なテーブルだったら傷を付けられませんものね。
取り扱いには十分に気を付けます。

そ~してください。。。

あ、それと、
下で受け取るのは佐江先生の
お腹で受け取ってください!

じゃあ、降ろしますね!

そ~言うと、岡本先生は中2階へ上がって行こうとしました。

あ、あ、、、、あ、、あの~? 待ってください!

今、な、何と言われましたか? 岡本先生!

もう一度おっしゃってください!

どの部分でしょう?

高価なテーブル? 十分に気を付ける? 保護者面談用のみに使う?
傷を付けない? それとも園長先生に叱られる、、、、?

いえ、、一番最後に何て言われましたか?

え! 最後ですか、、、、、、?

ああ、、、テーブルは佐江先生の
お腹で受け取ってくださいって言いましたが、それが何か?

え?

あの~お、、、? 私のお腹で受け止めるって。。。。?

意味がよく分からないのですが、ど~いう意味なんでしょう?

えっ? 意味が分からないって、、、何がですか?
いっぱい説明したはずなんですけどね~。。。。

このテーブルは傷を付けてはダメなんです。

ですから佐江先生の柔らかいお腹のクッションで
受けていただくしかないんです。

テーブルが直にフロアーと接すると傷がついてしまいます。
フロアーも痛みます。

フロアーとテーブルの間に何か柔らかい物が
絶対必要なんです。

えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーえ!

私のお腹はテーブルを受けるクッション役なんですか~?

はい! そ~ですが、、、、なにか?

そ、そんな~ 
私のお腹をなんだと思っていらっしゃるんですか?

クッションだと思っています!

昨年まではマットがあったのですが、
何故かマットが直ぐに破れてしまうんです。
ですから、男の先生と相談して佐江先生のお腹を
使うって全員一致で決定したんです。

そんな~、無茶ですよ。
いくら何でも、そんなバカなことを考えるなんて
ど~かしています。

そ~ですかね~ 重量はそう重くないんですが、、、

・・・ ?

で、テーブルの重量はどれくらいあるのですか?

そ~ですね~
1つが、60kg位だと思います。

えーーーーーーーーーーーーーーーーーえ! 60kg!

中2階からの落下ですから、
お腹にはもう少し重量が、かかるとかと思いますが、
私が、ぎりぎりまで支えてから落としてあげます。
安心してください。

安心だなんて、
岡本先生! あなた、一体何を考えていらっしゃるのですか~

人間のお腹の中には内臓があるんですよ!
1つ間違えれば、つぶれちゃうかもしれないでしょう?
そ~なったら、私のお腹はど~なるのですか、、?

・・・

じゃあ、佐江先生は、
保護者面談の用意の手伝いはしないってことですね。

・・・

分かりました。
佐江先生の協力なしでは、私1人では、
とても用意は無理ですから、
用意はもうヤメにしましょう!

え! え! 用意をヤメる? 
じゃあ、明日はど~なっちゃうのですか?

明日の面談では保護者の皆さんには床に座ってもらうしかないでしょうね。
きっと、大きなクレームになると思いますが、
でも、仕方ありません。


私は明日は有給休暇でいませんから、
佐江先生から園長先生や保護者の皆さんに説明をしてください。
佐江先生のご都合で止めたのですから、
それ位はしてくださいよ!
お願いします。

・・・

ま、ま、、、待ってください、岡本先生!

・・・

なにか他にいい方法はないのですか~?

・・・

はい! ありません!

・・・

そんな~ わたし困っちゃったな~ ど~しよう?
私のせいで明日の保護者さんに迷惑はかけれないし、、、、

でも、お腹でなんて。。。無茶だわ。。

佐江先生! さあ早く終わらせて帰りましょう!

・・・

佐江先生! 迷うことはありません!
直ぐに終わりますよ! さあ、、、早くやりましょう!

・・・

え~ そんな~ ど~したらいいの~~お~?

・・・ ど~しよう、、、、、ああ、、

・・・ 仕方ないな~

私は、やもえず、床に仰向けで横になりました。

あ~ なんでいつもこ~なっちゃうの~

・・・

中2階から岡本先生がテーブルをぶら下げています。
え~ あんなに高い処から私のお腹の上に落ちて来ちゃうの~ 
信じられない!




私のお腹の中身ってど~なっちゃうのかしら~、、、、
岡本先生が中2階から言います。

佐江先生~!

もう少しお腹を右横に寄せて下さ~い!
お腹の力は抜いててくださいよ!
テーブルが傷付いたら大変ですから、、、、

あ~ 私のお腹の真上から木製のテーブルが落とされる~

え~~~~~~、、あれが落ちちゃったら、
私のお腹ってど~なるの~

腸がつぶれちゃうかもしれないわ、、、あ~
ど~すればいいの~?

60kgなんて私の手では受け止めれないし、、、
やっぱしお腹でしかダメなのかな~、、?
社会に出るってことは、逃げれないことが
いっぱいあるんだな~

佐江先生~!
しっかりと受け止めてくださいよ~

あ~ テーブルが、角っこから落ちて来ちゃう!

あーーーーーーーっ!




きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあ!

ズグッ! ぐちゃっ! グエッ!

ううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう~

お腹の中でテーブルが弾けました。 ぐちゃ!
奥の硬いところに当てって、体が跳ね返りました。

ウーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!

うげ~~~~~~~~~~え! お腹がーーーーーーーーーーーーーあ!





あっ~~! 今のって、、本当に、中身が、、

腸が、、、腸が、、、、私の腸がつぶれちゃったかも、、、
岡本先生が中2階から、直ぐに降りて来て私のお腹の上の
テーブルを両手で取り除き横へ移動させます。



テーブルがお腹の上から運ばれると、すぐに、
体が自然に丸くなって、
両腕でお腹を抱えたまま息が出来ません。

苦しい~~~~~~~~~~~~~~~い、、クーーーーッ!

・・・

息が、息が、、、出来ない。。。。。 クッ!クッ!


強烈!

・・・

強烈な痛みがお腹の奥から突き上げて来ます。

岡本先生は少し離れた処で、
テーブルの角を念入りにチェックしているようです。
あ~ よかった、、、無事に1個降ろせたようだ。。。

クッ! クーーーーーーーーーーーーーーーーウ!

私は込み上げてくる痛みで、うめき声が止まりません。
会話など出来ません! 声が出ないのです。

う、、、、、うっ~~~~~~~~~~うううううう、、、、

気を失ってしまいそうです。
なんでなの? なんでいつも私のお腹って、
こんなになっちゃうのかな~?


と、その時です。
岡本先生が私のお腹を踏み台にして、
又中2階へ上がっていきます。


ぐちゃ~! きゃーーーーーーーーーーあ! 岡本先生! 
足で内臓を踏みつぶさないでください!

え? 佐江先生のお腹は踏み台でもあるんですよ!
クッション兼 踏み台なんです。
こんな便利な物って、
現在この幼稚園の備品の中にはありませんからね。

え~~~~~~~~え? 備品?
私は備品なんですか~~~?

はい! そうですが。

佐江先生! 
備品になれる先生なんて、そうめったにいないんですよ!
貴重な存在なんです! すごいことなんです!
誇りに思ってください。。。。



・・・ え~ そ~なんですか~? でも、、、

佐江先生~!
両腕をお腹のから頭の上に置いて下さい。
それと、
膝は曲げない様にお願いしますね~
今度は骨盤の中に落としますから、、、、
一番クッション機能がいいとこだと思います。
もし出来れば目を閉じててくれませんか?
落とした時、お腹の力が入らなくてクッション的にもいいですから。

じゃあ、行きますよ!

え! 岡本先生!
2枚重ねて持ってるじゃないですか?

え~ そ~ですが、
出来るだけ早く終わらせようって打ち合わせしましたよね!

2枚同時だと能率もいいですし早く終わります。

落としますよ!

あ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~あ!

あ~ 又、テーブルが落ちて来る~
しかも、今度は2枚重ねでだわ~~~~~あ!

ダメーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーエ!

腸が飛び出しちゃう!

ドン! ぐちゃ~~~~~~~~あ!


私は目の前が真っ暗になって気絶してしまいました。

・・・

・・・

・・・

ふと気が付くと、私は物置場のフロアーの上に1人で仰向けで
眠っていました。

あれ?

私、ど~なっちゃったの。。。?

と、その時、音がして、
その音の方を見ると園長先生が立っていました。

園長先生が、私に言いました。

佐江先生~!
そんなところで寝てたらダメでしょう!
みっともないですよ!
それに、お腹なんて出して、あなた一体何考えていらっしゃるの!
もう遅いですから、早く帰りなさい!

私は園長先生に聞きました。
あの~
岡本先生は、ど~されたんですか?

岡本先生は、とっくに帰えられましたよ!
なんでも、明日の保護者面談の用意を1人でやったとか
言っていましたが。。。。
よく頑張ってくれたみたいですよ!

佐江先生がのんきに眠っていらっしゃる間にね!
さあ! 早く帰りなさ!

え~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~え!


も~う怒った!
あいつ~ 私が気絶してる間に、
私のお腹をクッションにして、テーブルを全部
降ろしちゃったんだわ!

しかも、早々と帰っちゃったなんて。。。。。。。! 許せない!

もう絶体に! 許さない!

あいつだけは、、、、あいつだけは、、、
地獄へ行ってもらう~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~う!

あ~ でも何だかお腹の中が熱いわ、、、何かが、、変!
え~ わたし、、、濡れてる。。。。なんなのよ~~~、、、
ど~なってるの? 私、わたし、絶対に変だわ、、、、
あ~ お腹の中が、、、、いいいいいい、、、、、

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